CMEとは「Chlorine-engineer's Membrane Electrolyzer」の頭文字を取った名称で、日本において当社のIEM法の中心となっているのがCME電解槽です。
CMEは昭和49年から開始された水銀法転換用を目的として開発された単極式電解槽ですが、新たに建設されるプラントはもとより、隔膜法設備の転換や増設などのあらゆるニーズに対応できます。 構造は(図2)に見る通り陽極エレメント(Ti製)と陰極エレメント(NiまたはSUS310S製)とをイオン交換膜を挟んで交互に配し、タイロッド(Tie rod)で締めたフィルタープレス(Filter Press)構造となっており、給排電は電解槽の下に設置したアンダーセルブスバー(Under Cell Bus Bar)で行っています。

イオン交換膜法電解槽では、高い電解性能を長期間にわたり維持するためには陽陰極各エレメント内の電解液温度と濃度を厳しく管理する必要があります。図3で見る通り、陽陰極内部の電気の給排電用部材(Current Distributor)を筒型にすることで、電解液だけの内側と電解液とガスが混合している外側で発生する比重差から電解液は自然に循環します。この自然循環システムにより電解液の温度と濃度の均一化をはかり、さらに電解面からのガス離れも速やかに行われます。
ブスバー(Bus bar)を図4のようにエレメントに直角に配列し、これと各エレメントの給電棒とをフレキシブルコネクター(Flexible Connector)で左右に振り分けて接続します。これは給電のみならずエレメント間のイコライザーの役目も果たします。また、この手法によってブスバーの使用量も電解槽のサーキットを構成するのに必要な最少量で、且つ前後の電解槽との接続も直接行えます。


気液混合電解液はエレメント上部チャンバーで分離された後、片端のノズルからオーバーフローします(図5)。このシステムによりイオン交換膜が水素ガスや塩素ガスに直接触れることがなくなり、また気液混合電解液流出の際に起こる脈流もなくなり、繊細なイオン交換膜に余分な振動や外力を与えない工夫がなされています。

電解槽の陽陰極エレメント上部よりオーバーフローした電解質は半透明のテフロンチューブ(図6)を通り、マニフォールド(Manifold)に集められます。オーバーフローの状態や電解質の色の変化を観察することで、イオン交換膜にピンホール等の不具合が発生した場合でも早期に発見することが可能となり、より一層の安全運転管理に寄与しています。
高価で繊細なイオン交換膜を長く使いたいのはユーザーの心情です。上記特徴からCMEでは他社製品では達成できない長期イオン交換膜無交換連続運転記録を達成しています。各イオン交換膜メーカーの長期運転記録は総てCMEにて達成されたものです。