食塩電解とは、地球上で最もありふれた物質の1つである塩から、苛性ソーダと塩素をつくる技術です。苛性ソーダはアルミニウムやガラスの原料に、そして塩素は水道水の殺菌などに使用されていることがよく知られています。苛性ソーダと塩素は工業的に見ても、プラスチック、繊維、パルプ、アルミニウムや鉄鋼、石油精製など、幅広い製造業において重要な基礎化学原料であり、まさに食塩電解はあらゆる工業の基幹産業といえます。

苛性ソーダと塩素は、精製食塩水を電解槽に供給し、そこに直流電流を通じることにより生成されます。この製法は、一般に食塩電解プロセスと呼ばれており、現在、世界で使用されている食塩電解プロセスには水銀法、隔膜法、イオン交換膜法(IEM法)の3つがあります。
日本では、昭和61年の半ばに総ての水銀法プラントがIEM法に転換され、隔膜法プラントにおいても消費電力に勝るIEM法に順次転換されて、現在では IEM法によるプラントのみが稼動しています。水銀法の分野では、当社の母体である三井物産株式会社と三井造船株式会社が共同して38工場に電解設備を納入し、そのシェアは市場の約2/3に達しておりました。
またIEM法が開発される以前の昭和49年に開始された第1次水銀法転換に際しては、17工場に隔膜法設備を納入し、この分野でのシェアも50%を超えておりました。
これらの当社の豊富な実績により培われてきた経験とノウハウが、現在のIEM法技術にも縦横に駆使されており、当社IEM法電解槽のシェアは50%以上に達します(生産量ベース) 。
当社は昭和50年代前半より海外マーケティング活動を展開しております。現在ではプラントサイトの選択、経済性の試算、基本/詳細設計、機器調達、建設、スーパバイザーの派遣から現地の建設会社を起用したターンキータイププロジェクトの推進にいたるまで、あらゆる形態のサービスが可能となっております。
世界十数ヶ国、100工場以上へ当社電解槽を納入しており、FPC・USA社から受注したIEM法電解プラント(米国テキサス州)は日産1,900トン(苛性ソーダベース)で、IEM法では世界最大の規模となっております。 このように、当社の技術力とサービス能力は海外でも高く評価されております。
IEM法は水銀法、隔膜法に比べ格段に進歩した技術で、ランニングコスト、製品品質、運転・保守、環境保全の総ての点において優れており、当社は設立直後からIEM法の開発に着手しました。
一般に、初期投資額、ランニングコスト、メンテナンスコスト、運転・保安の容易さ、安全性、ハードウエアの寿命等が技術評価の対象となりますが、これらの点で当社の電解槽は他社製品と比べ大変優れています。